通勤や通学の途中でSuicaの残高が不足していることに気づき、近くのローソンでチャージしようとした経験はありませんか。しかし、いざレジやATMの前に立つと、具体的なやり方がわからなかったり、手持ちの小銭が使えるのか不安になったりすることもあるでしょう。また、クレジットカードで支払いたいけれど本当にできないのか、ポイントは貯まるのかといった疑問を持つ方も多いはずです。この記事では、ローソンにおけるSuicaチャージの方法や、知っておくべき注意点について詳しく解説していきます。

- レジとATMそれぞれでの具体的なチャージ手順
- 現金以外の支払い方法が使えない理由と背景
- ATMでの硬貨利用やお釣りに関する重要な仕様
- 今後使えなくなるアプリなどの最新サービス情報
ローソンでSuicaにチャージする全手順

ローソンでSuicaにチャージする方法は、大きく分けて「有人レジ」と「ローソン銀行ATM」の2種類があります。どちらも基本的な流れはシンプルですが、使う端末やシチュエーションによって使い勝手が少し異なります。まずは、それぞれの具体的な操作手順を見ていきましょう。
レジでのやり方と店員への頼み方
レジでのチャージは、店員さんと対面で行う最もオーソドックスな方法です。機械の操作が苦手な方や、急いでいる時にはこの方法が一番確実かもしれません。
手順としては、まずレジに行き、店員さんに「Suicaのチャージをお願いします」と伝えます。すると店員さんがレジの操作をしてくれるので、レジの画面に表示される金額の中から希望する額を選びましょう。その後、レジにあるリーダー(読み取り機)にSuicaカード、もしくはモバイルSuicaが入ったスマートフォンを置きます。
最後に現金を支払えばチャージ完了です。「ピピッ」と音が鳴って処理が終わるまでは、カードやスマホを動かさないように注意してくださいね。口頭で伝えるのが少し恥ずかしいという方もいるかもしれませんが、店員さんは慣れているので堂々と伝えれば大丈夫です。
ローソン銀行ATMでの操作方法
「店員さんと話すのはちょっと…」という方や、自分のペースで操作したい方には、店内に設置されているローソン銀行ATMでのチャージがおすすめです。
ATMの前に立ったら、以下の手順で操作します。
- 画面の「電子マネーチャージ」や「スマホ取引」といったボタンを選択します。
- 次に「交通系電子マネー」を選びます。
- ATMの読み取り部分にSuica(カードまたはスマホ)を置きます。
- 「チャージ」を選択し、希望の金額分の現金を投入します。
- チャージ完了の音が鳴るまで待ち、カードやスマホを取り外します。
注意:iPhoneなどのスマホの場合
スマホの機種によっては、読み取り機に置く位置がシビアなことがあります。特にiPhoneは上部にチップが入っているので、読み取り部分にしっかりと上部を当てるように置かないと、エラーになることがあるので気を付けましょう。
ATMでのおつりと新型機の特徴
ここで一つ、非常に重要なポイントがあります。それは「お釣りが出るかどうか」という問題です。
実は、ローソン銀行ATMには「旧型」と「新型」が存在し、その仕様によってお釣りの扱いが異なります。旧型のATMや基本的な設定では、投入した金額がそのままチャージされる仕組みになっていることが多いです。つまり、1,000円札を入れたら1,000円チャージされ、お釣りは出ません。
しかし、新紙幣対応などを含む新型のローソン銀行ATMでは、「一部入金」という機能が使えるようになっています。これは例えば、10,000円札を入れて「3,000円分だけチャージしたい」と指定すれば、残りのお釣り7,000円が返ってくるという便利な機能です。
ご利用の店舗のATMがどちらのタイプかはお店に行ってみないとわからないことも多いので、基本的には「お釣りは出ないかもしれない」と思って、千円札を用意しておくのが無難かなと思います。
小銭は使える?硬貨チャージの真実
「財布にたまった小銭を減らしたいから、Suicaにチャージしてしまおう」と考える方は多いですよね。しかし、ここで残念なお知らせがあります。
結論から言うと、ローソン銀行ATMでは硬貨(小銭)を使ったチャージはできません。
ローソン銀行ATMは基本的に紙幣専用の設計になっており、硬貨の投入口自体がありません。これは機械の詰まりなどのトラブルを防ぐためだと言われています。ですので、ジャラジャラと小銭を持ってATMに行っても、チャージすることは不可能です。
小銭を使いたいなら「レジ」へ!
ATMでは無理ですが、有人レジであれば小銭を使ったチャージが可能です。ただし、あまりに大量の小銭(例えば1円玉を数十枚など)を出すと、店員さんの負担になったり、計算に時間がかかったりして迷惑になる可能性があるので、常識の範囲内で利用するようにしましょう。
チャージ可能金額と単位の選び方
チャージできる金額にも、ある程度の決まりがあります。基本的には以下の単位から選ぶことになります。
| 金額設定 | 特徴 |
|---|---|
| 500円 | 最低チャージ金額(店舗による) |
| 1,000円 | 最も一般的なチャージ単位 |
| 2,000円 / 3,000円 / 5,000円 | 中間の金額設定 |
| 10,000円 | 一度にチャージできる最大単位 |
駅の券売機のように「10円単位」や「100円単位」といった細かい金額でのチャージは、コンビニのシステム上、原則としてできません。きっちり使い切りたい場合などは少し不便に感じるかもしれませんが、基本は1,000円単位と考えておくのが良いでしょう。
ローソンでのSuicaチャージにおける注意点

ここまでチャージの方法を見てきましたが、実は「できないこと」や「気を付けるべき落とし穴」もいくつか存在します。知らずに行くと「えっ、できないの?」と困ってしまうこともあるので、事前にチェックしておきましょう。
クレジットカード払いは不可!現金のみ
ローソンでの買い物にはクレジットカードが使えますが、Suicaへのチャージに関しては、クレジットカードは一切使えません。
これはレジであってもATMであっても同じです。支払いは完全に「現金のみ」となります。もちろん、PayPayなどのQRコード決済や、QUOカード、Pontaポイントなどをチャージ代金に充てることもできません。
これは、チャージがあくまで「現金を電子マネーに換える」という行為であり、お店側にとっては商品の売り上げではないため、クレジットカードの手数料が発生するとお店が赤字になってしまうという事情があるようです。クレジットカードでチャージしたい場合は、コンビニではなく、スマホのモバイルSuicaアプリ上で操作を行う必要があります。
ポイント付与はある?ポイ活の注意点
普段からPontaポイントやdポイントを貯めている方にとっては、「チャージでもポイントが付くのか」は気になるところですよね。
残念ながら、ローソンでSuicaにチャージしてもポイントは付きません。
レジでPontaカードやdポイントカードを提示しても、チャージ金額分はポイント付与の対象外となります。これも先ほどと同じ理由で、チャージは「お買い物」ではないからです。「ポイ活」を意識している方は、この点もしっかり覚えておきましょう。
アプリSuittoのサービス終了情報
以前は「Suitto(スイット)」というアプリを使うことで、ローソン銀行ATMを経由して銀行口座からモバイルSuicaにチャージすることができました。現金を使わずに済む便利なサービスでしたが、このアプリには大きな動きがあります。
【重要】Suittoはサービス終了へ
公式の発表によると、Suittoはサービスを終了する方向で進んでいます。
・2025年11月25日以降:新規の会員登録が停止
・2026年7月31日:全てのサービスが終了
これから新しく使い始めようと考えていた方は、今から登録するのはおすすめできません。モバイルSuicaアプリに直接銀行口座を登録するか、他のチャージ手段を検討した方が良いでしょう。
チャージできない時の原因と対処法
「なぜかチャージできない!」というトラブルに遭遇した場合、いくつかの原因が考えられます。
- スマホのタッチ位置がズレている:先ほども触れましたが、特にiPhoneは先端部分をしっかりとかざす必要があります。音が鳴りやむまで動かさないのがコツです。
- モバイルSuicaの初期設定が終わっていない:アプリを入れたばかりで、クレジットカードなどでの初回チャージを済ませていない状態だと、コンビニでの現金チャージができないことがあります。
- メンテナンス時間:ローソン銀行ATMは、毎月第2土曜日の21時から翌朝7時まで定期メンテナンスに入ることがあります。この時間は利用できないので注意が必要です。
セブンイレブンとの違いを比較
よく比較されるセブン-イレブン(セブン銀行ATM)との違いについても触れておきましょう。「セブンなら小銭チャージができる」と思っている方もいるかもしれませんが、実はそれは誤解です。
| 機能 | ローソン銀行ATM | セブン銀行ATM |
|---|---|---|
| 現金チャージ | 対応(紙幣のみ) | 対応(紙幣のみ) |
| 硬貨(小銭)利用 | 不可 | 不可 |
| お釣り(一部入金) | 新型機のみ対応 | 多くの機種で対応 |
| レジでのチャージ | 可能(小銭OK) | 可能(小銭OK) |
表を見るとわかる通り、ATMで小銭が使えないのはどちらも同じです。「小銭を使いたいならレジへ行く」というのは、どのコンビニでも共通のルールと言えますね。
ローソンでのSuicaチャージまとめ

最後に、ローソンでのSuicaチャージについて要点をまとめます。基本的には非常に便利ですが、物理的な制約やシステム上のルールを理解しておくことで、よりスムーズに利用できるはずです。
- 基本は現金のみ:クレジットカードやポイント払いは不可。
- ATMは紙幣専用:小銭を使いたい時は有人レジへ。
- お釣りには注意:ATMによっては全額チャージされるので、千円札を用意するのが無難。
- メンテナンス時間:第2土曜日の夜間は使えないことがある。
これらのポイントを押さえておけば、いざという時に焦ることなく、スムーズにチャージができるでしょう。状況に合わせて、レジとATMを賢く使い分けてみてくださいね。

