就職活動やアルバイトの面接に向けて履歴書を作成しているとき、ふと手が止まってしまうことってありますよね。特に誰もが知っている「セブンイレブン」のような有名企業だと、正式名称はどう書くのが正解なのか、英語のスペルや株の位置、ハイフンを入れるべきかなど、細かい部分で迷ってしまうものです。また、アルバイト経験を職歴に書く際の店舗名の扱い方や、そもそも名前の由来は何なのか、ロゴのnがなぜ小文字なのかといった疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、そんな皆様のために、営業時間の歴史や昔の社名であるヨークセブン時代のエピソードも含めて、セブンイレブンの名称に関するあらゆる情報を分かりやすくまとめました。

- 履歴書や公的書類における正しい法人名の記載ルール
- アルバイト経験者が職歴欄に書くべき名称の注意点
- 英語表記や親会社との区別など間違えやすいポイント
- ロゴデザインの秘密や創業時のユニークな名前の由来
履歴書に書くセブンイレブンの正式名称

まずは一番実用的な部分からいきましょう。履歴書やエントリーシートを書く際、「セブンイレブン」とカタカナでそのまま書いてしまっていませんか?実はこれ、公的な書類としてはNGなんです。ここでは、就職活動やアルバイトの応募で恥をかかないための、法的に正しい名称の書き方を徹底的に解説します。
株式会社とハイフンの正しい表記
結論から言うと、日本国内でコンビニエンスストア事業を展開している法人の正式名称は「株式会社セブン‐イレブン・ジャパン」です。
ここで絶対に注意したいのが、カタカナの間に入っている記号です。普段私たちは「セブンイレブン」と続けて書いたり読んだりしていますが、登記上の商号には「セブン」と「イレブン」の間に「‐(全角ハイフン)」が入ります。中黒(・)ではありませんし、ただの長音符(ー)でもありません。
ここがポイント!
履歴書に書く際は、「(株)セブンイレブン」と略さず、必ず「株式会社セブン‐イレブン・ジャパン」と記載しましょう。「ジャパン」までが正式名称の一部です。
また、いわゆる「前株(まえかぶ)」ですので、「セブン‐イレブン・ジャパン株式会社」と後ろに付けないよう気をつけてくださいね。
英語の正式名称とスペルはハイフンあり
次に、英語の履歴書(レジュメ)を書く場合や、デザインなどで英語表記を使いたい場合についてです。公式サイトなどの企業情報を見ると、英語での商号は「SEVEN-ELEVEN JAPAN CO.,LTD.」と記載されています。
ここでもやはり、SEVENとELEVENの間にはハイフンが入ります。ロゴマークのデザインは「7-ELEVEn」となっていますが、法人名として記載する場合は数字の「7」ではなく、アルファベットの「SEVEN」を用いるのが正式です。
豆知識
インターネットのドメイン名などは「sej.co.jp」のように短縮されていますが、書類上はしっかりフルスペルで書くのがマナーです。ちなみに「CO.,LTD.」は「Company Limited(有限責任会社)」の略ですね。
アルバイトの履歴書は店舗名を記載
これが今回、私が一番お伝えしたい部分かもしれません。「過去にセブンイレブンでバイトをしていました」という場合、履歴書の職歴欄にどう書くべきでしょうか?
実は、多くの人が「株式会社セブン‐イレブン・ジャパン 入社」と書いてしまう間違いを犯しています。
もしあなたが、本部の社員として就職したのであればそれで正解です。しかし、街のお店でアルバイトをしていた場合、その雇い主は「本部(セブン‐イレブン・ジャパン)」ではなく、そのお店を経営している「フランチャイズオーナー」であるケースが98%以上なんです。
注意!経歴詐称にならないために
本部社員ではないのに「株式会社セブン‐イレブン・ジャパン 入社」と書くと、経歴詐称と受け取られかねません。また、面接官に「本部の仕事をしていたの?」と誤解される原因になります。
ではどう書くのが正解かというと、以下のように店舗名を明記するのがベストです。
| ケース | 書き方の例 |
|---|---|
| 一般的なFC店の場合 | セブン‐イレブン 〇〇店 入社(アルバイト) |
| 運営会社が分かる場合 | 有限会社〇〇商店(セブン‐イレブン 〇〇店) 入社 |
給与明細を確認すれば、正式な雇い主の会社名が載っていますので、一度チェックしてみることをおすすめします。
親会社セブン&アイとの名称の違い
ニュースなどでよく聞く「セブン&アイ」についても整理しておきましょう。これはコンビニ事業を行う会社ではなく、グループ全体を統括する親会社(持株会社)のことです。
正式名称は「株式会社セブン&アイ・ホールディングス」といいます。セブン‐イレブン・ジャパンは、この会社の100%子会社という位置づけになります。
「セブンイレブン」について調べていると、たまにこの親会社の情報が出てきて混乱することがありますが、「お店を運営している会社」=「セブン‐イレブン・ジャパン」、「グループの親玉」=「セブン&アイ・ホールディングス」と覚えておけばバッチリです。
米国法人の現在はサウスランドではない
少しマニアックな話になりますが、セブンイレブンの発祥はアメリカです。もともとは「サウスランド社(The Southland Corporation)」という会社が運営していました。
しかし、現在は社名が変更されており、アメリカ本国の運営会社も「7-Eleven, Inc.」という名称になっています。しかも、歴史の紆余曲折を経て、今ではこのアメリカの会社も日本の「セブン‐イレブン・ジャパン」の子会社になっているんです。
もし英語の文献や昔の資料を見る機会があれば、「Southland」という名前が出てくるかもしれませんが、それは過去の名称ですので注意してくださいね。
セブンイレブンの正式名称の由来とロゴ

さて、ここからは少し肩の力を抜いて、飲み会のネタにも使える「セブンイレブン」という名前やロゴにまつわるトリビアをご紹介します。普段何気なく見ているあの看板には、意外な歴史や謎が隠されているんですよ。
創業時の名前はトーテム・ストア
セブンイレブンの歴史は1927年まで遡りますが、最初から「セブンイレブン」だったわけではありません。創業当初は、氷を売るお店としてスタートしました。
当時、客寄せのためにアラスカから取り寄せた「トーテムポール」をお店の前に置いていたことから、お店の名前は「トーテム・ストア(Tote’m Stores)」と呼ばれていたんです。「Tote’m」には「トーテムポール」の意味と、買った商品を「持ち帰る(Tote ‘em)」という意味が掛けられていたそうで、なんだかお洒落ですよね。
今の名前になるまで
もし名前が変わっていなければ、私たちは今頃「ちょっとトーテム行ってくるわ」と言っていたかもしれません。想像するとちょっと面白いですね。
名前の意味は営業時間の7時から11時
では、いつから「セブンイレブン」になったのでしょうか。それは1946年のことです。
当時としては画期的だった「朝7時から夜11時まで」という長時間営業をアピールするために、営業時間をそのまま店名にしたのが始まりです。「7-ELEVEN」という名前には、「朝早くから夜遅くまで開いていますよ」というメッセージが込められていたわけですね。
今でこそ24時間営業が当たり前になりましたが、名前自体は当時の革新的なサービスを表すシンボルとして、そのまま残っているのです。
日本での昔の社名は株式会社ヨークセブン
日本にセブンイレブンがやってきたのは1973年。イトーヨーカ堂がライセンス契約を結んでスタートしました。
実は設立当初の日本法人の名前は、今の「セブン‐イレブン・ジャパン」ではなく、「株式会社ヨークセブン」という名前でした。「イトーヨーカ堂」の「ヨーク」と「セブンイレブン」を合体させた名前ですね。
その後、1978年に現在の社名に変更されましたが、古くからの社員さんや業界の方の中には、この「ヨークセブン」という響きに懐かしさを感じる方もいるかもしれません。
ロゴのnが小文字である理由の諸説
皆さん、セブンイレブンのロゴを思い浮かべてみてください。「7」の後ろにある文字は「ELEVEn」ですよね。そう、最後の「n」だけがなぜか小文字なんです。
これ、実は公式な記録が残っておらず、「真相は不明」というのが公式見解なのですが、いくつかの有力な説があります。
- デザイン説: 全て大文字の「ELEVEN」だと角ばって見え、威圧感があるため。当時の社長夫人が「最後を小文字にして丸みを持たせたら?」と提案したという素敵なエピソードがあります。
- 商標登録説: 「7」と「ELEVEN」だけでは一般的な数字の羅列すぎて商標が取れなかったため、わざと「n」を小文字にしてデザイン上の特徴を作ったという説です。
信じるか信じないかはあなた次第
個人的には、社長夫人の「美しさへのこだわり」説を推したいところです。無機質な数字に温かみを加える、素晴らしいアイデアだったなと思います。
セブンイレブンの正式名称から学ぶ戦略

ここまで、セブンイレブンの正式名称やその由来について見てきました。
たかが名前、されど名前。営業時間を店名にするという分かりやすさや、ロゴの「n」に見られる親しみやすさの工夫、そして「ジャパン」を冠して日本独自の進化を遂げた歴史など、名称一つとっても企業の戦略が透けて見えてきます。
履歴書を書くために正式名称を調べていた方も、これを機に「セブンイレブン」というブランドの奥深さに少し興味を持っていただけたなら嬉しいです。正確な情報は公式サイトをご確認くださいね。それでは、書類作成頑張ってください!

