郵便局の窓口が閉まっている時間帯でも荷物を発送したいと考えた際、コンビニエンスストアからの発送は非常に便利な選択肢となります。特にゆうパックを利用する場合、ローソンが対応していることをご存知の方も多いでしょう。しかし、いざローソンでゆうパックを送ろうとすると、具体的な出し方や必要な準備について戸惑うことがあるかもしれません。
例えば、発送に必要な伝票や送り状はどこで手に入るのか、梱包資材は店舗でどこまで買えるのか、また料金はいくらかかるのかといった疑問が生じがちです。さらに、近年ではスマホを活用した発送方法も増えており、手書きの伝票ではなくスマホで作成したデータを店舗で印刷する手続きが必要なケースもあります。
また、すべてのコンビニがゆうパックに対応しているわけではありません。セブンイレブンやファミリーマートといった他の大手チェーンでは取り扱いが異なるため、ローソン独自のサービス内容や手続きの流れを正確に理解しておくことが重要です。
この記事では、ローソンを利用したゆうパックの送り方について、必要な事前準備から店舗での具体的な発送手順、料金体系、さらにはフリマアプリ利用時の注意点までを網羅的に解説します。
- ローソンでゆうパックを送るための具体的な手順と流れ
- 送料を安く抑えるための割引制度と多様な支払い方法
- 送り状の入手方法とスマホを使った発送手続き(Loppi操作)の違い
- 他の主要コンビニ(セブンイレブン・ファミリーマート)との対応サービス比較
ローソンでのゆうパックの送り方と事前準備

- 梱包資材はどこで買えるのか
- ゆうパック発送の料金と割引制度
- ゆうパック伝票の入手方法と種類
- 送り状作成の注意点と書き方
- スマホアプリを使った送り状作成
- Loppiでの宛名ラベル印刷手順
梱包資材はどこで買えるのか
ローソンからゆうパックを発送する場合、梱包資材は原則として事前に自分で用意しておく必要があります。多くのローソン店舗では、荷物を梱包するための専用スペースや、多種多様なサイズのダンボール箱を常備しているわけではないためです。
一部店舗では、メルカリなどのフリマアプリ専用の梱包資材(ゆうパケットプラス専用箱や宅配ビニール袋など)を取り扱っていることがありますが、これらは比較的小さなサイズに限られます。送りたい荷物のサイズに見合う梱包材が手に入るとは限らないため、あらかじめ準備しておく方が確実です。
荷物の梱包に中古のダンボールを利用する方法もありますが、スーパーマーケットなどでもらえるダンボールは一度使用されて強度が落ちている可能性があります。配送中の破損リスクを避けるためにも、特に壊れやすい物や重い物を送る際は、新品のダンボールを用意することをおすすめします。ダンボール専門の通販サイトなどを利用すれば、ゆうパックの規格に対応した様々なサイズの箱を容易に入手可能です。
ゆうパック発送の料金と割引制度
ゆうパックの送料は、荷物のサイズ(縦・横・高さの合計)と、発送元から届け先までの距離区分によって決定されます。ローソンから発送する場合でも、この基本的な料金体系は郵便局利用時と同じです。
大きなメリットとして、ローソンに荷物を直接持ち込むと「持込割引」が適用され、料金が1個につき120円割引されます。これは郵便局の窓口へ持ち込んだ場合と同額の割引です。
さらに、以下の割引制度も利用できます。
- 同一あて先割引: 過去1年以内に発送した控え伝票を提示し、同じ宛先に送る場合、1個につき60円割引されます。
- 複数口割引: 同じ宛先に同時に2個以上の荷物を送る場合、1個につき60円割引されます。
注意点として、同一あて先割引と複数口割引は併用できません。ただし、持込割引とこれらの割引(どちらか一方)は併用が可能です。例えば、持込割引と複数口割引を併用すれば、合計で180円の割引が適用されます。
支払い方法については、郵便局窓口では現金や切手貼付が基本ですが、ローソンでは現金に加えてクレジットカードや各種電子マネー、QUOカードでの支払いに対応している店舗が多い点も利便性が高いポイントです。
ゆうパック伝票の入手方法と種類
ゆうパックの発送に必要な送り状(伝票)は、ローソンの店頭で入手できます。通常、レジカウンター付近に設置されていますが、見当たらない場合は店員に声をかけると出してもらえます。事前に伝票だけ持ち帰り、自宅でゆっくり記入してから荷物と一緒に店舗へ持っていくと、発送手続きがスムーズに進みます。
伝票には主に2種類あり、用途に応じて使い分ける必要があります。
- 元払い伝票(青色): 発送する側(依頼主)が送料を支払う場合に使用します。
- 着払い伝票(赤色): 受け取る側(受取人)が荷物と引き換えに送料を支払う場合に使用します。
この2つを間違えるとトラブルの原因になるため、しっかり確認してから記入しましょう。このほか、同じ宛先に複数個送る際に便利な「複数口伝票」や、「ゴルフ・スキーゆうパック」「空港ゆうパック」専用の伝票も用意されています。
送り状作成の注意点と書き方
手書きで送り状を作成する際には、いくつかの注意点があります。特に重要なのが「品名」の記入方法です。品名は、荷物の中身を具体的かつ正確に記載する必要があります。
例えば、「雑貨」「衣類」「食品」といった曖昧な分類で記載すると、航空輸送の可否判断ができないなどの理由で、郵便局側で確認が必要となり配送に遅れが生じる可能性があります。品名は「Tシャツ」「書籍」「スナック菓子」のように、内容物が明確にわかるように記入してください。
また、荷物の取り扱いに配慮が必要な場合は、送り状の所定欄にチェックを入れます。
- こわれもの: ガラス製品や精密機器など、衝撃に弱い荷物の場合に指定します。
- 天地無用: 上下逆さまにしてはいけない荷物の場合に指定します。
- 配達日時指定: 届けたい希望日と時間帯を指定できます。
これらの指定は無料で可能であり、適切な配送のために重要な情報となるため、必要に応じて忘れずに記入しましょう。
スマホアプリを使った送り状作成
近年、フリマアプリの普及に伴い、スマートフォンを使って送り状データを作成する機会が増えています。しかし、ここで注意が必要なのは、日本郵便が提供する「ゆうパックスマホ割」サービスと、ローソンでの発送手続きの関係です。
ゆうパックスマホ割は、専用アプリで送り状を作成し、郵便局の専用プリンターでラベルを印刷して発送すると割引が適用されるサービスです。このサービスは、基本的に郵便局窓口での利用を前提としており、ローソンからの発送では利用できません(2025年時点の情報)。
したがって、個人が通常のゆうパックをローソンから送る場合は、前述の手書き伝票を利用するのが基本となります。
一方で、メルカリの「ゆうゆうメルカリ便」や楽天ラクマの「かんたんラクマパック(日本郵便)」を利用する場合は、スマホアプリ上で発行されるQRコードをローソンの店頭端末で読み取らせて送り状を作成します。これは、フリマアプリ独自の配送サービスであり、通常のゆうパックとは手続きが異なる点を理解しておく必要があります。
Loppiでの宛名ラベル印刷手順
前述の通り、メルカリやラクマなどのフリマアプリで「ゆうゆうメルカリ便」などを利用してローソンから発送する場合、店頭のマルチメディア端末「Loppi(ロッピー)」で宛名ラベルを印刷する作業が発生します。
基本的な手順は以下の通りです。
- QRコードの準備: フリマアプリの取引画面で、発送用のQRコードを表示させます。
- Loppi操作: Loppiのトップメニューから「Loppi専用コードをお持ちの方」を選択し、スマホ画面のQRコードをLoppiの読み取り部分にかざします。
- 内容確認と発行: 画面に表示される発送情報(宛先や差出人情報など)を確認し、「発行する」ボタンをタップします。
- 申込券の受け取り: Loppiからレシート状の申込券が出力されます。
この申込券を30分以内にレジに持って行き、荷物と一緒に店員に渡すことで、専用の送り状ラベルが印刷されます。
なお、最近では一部のローソン店舗に「スマリボックス(SMARI BOX)」という専用の発送ボックスが設置されています。スマリボックス設置店では、Loppiの操作を経由せず、ボックスの画面指示に従ってQRコードを読み込ませ、発行されたラベルを自分で荷物に貼り付けてボックスに投函するだけで発送が完了します。レジに並ぶ必要がないため、よりスムーズな発送が可能です。
ローソンでのゆうパックの送り方の流れと他社比較

- レジでの荷物の具体的な出し方
- 発送可能なローソンの店舗検索方法
- セブンイレブンからゆうパックは送れる?
- ファミリーマートの宅配便対応状況
- ローソンでのゆうパックの送り方総まとめ
レジでの荷物の具体的な出し方
ローソンのレジでゆうパックを発送する際の具体的な流れは非常にシンプルです。まず、事前に梱包を済ませた荷物と、必要事項を記入した送り状(またはLoppiで発行した申込券)をレジカウンターに持って行きます。
店員が荷物を受け取ると、メジャーで荷物のサイズ(縦・横・高さの合計)を計測します。この計測結果に基づいて送料が確定します。元払いの場合は、ここで送料を支払います。前述の通り、ローソンでは現金以外にクレジットカードや電子マネーなど多様な決済手段が利用できるのが利点です。
支払いが完了すると、送り状の控えが渡されます。この控えには「お問い合わせ番号」が記載されており、荷物の追跡に必要となるため、配送が完了するまで大切に保管してください。
注意点として、ローソンで発送手続きをした場合、郵便局のシステムに追跡情報が反映されるまでに時間がかかることがあります。集荷のタイミングによっては、発送当日の夜間や翌日になる場合もあるため、すぐに追跡ステータスが変わらなくても慌てずに待つようにしましょう。
発送可能なローソンの店舗検索方法
ゆうパックの取り扱いは、全国のローソンおよびローソンストア100、ミニストップ、セイコーマートで可能です。ただし、すべてのローソン系列店舗で対応しているわけではありません。
例えば、「ナチュラルローソン」では基本的にゆうパックの取り扱いは行っていません。また、「ローソンストア100」でも一部の店舗では対応していない場合があります。
そのため、最寄りのローソンへ向かう前に、その店舗がゆうパックの発送に対応しているかを確認しておくと確実です。確認は、ローソンの公式サイトにある「店舗検索」機能を利用するのが便利です。店舗検索の際に、「サービス・設備で絞り込む」から「ゆうパック受付」や「郵便ポスト」を選択することで、対応店舗を絞り込むことができます。
セブンイレブンからゆうパックは送れる?
コンビニ最大手のセブンイレブンですが、ゆうパックの発送は取り扱っていません。セブンイレブンが提携している配送業者はヤマト運輸です。
したがって、セブンイレブンから発送できるのは「宅急便」や「宅急便コンパクト」といったヤマト運輸のサービスになります。ゆうパックの伝票を持ち込んでも受け付けてもらえないため、注意が必要です。
もし自宅の近くにセブンイレブンしかなく、ヤマト運輸のサービスを利用する場合は、荷物のサイズ規定や料金体系がゆうパックと異なる点を理解した上で利用する必要があります。
ファミリーマートの宅配便対応状況
ファミリーマートも、セブンイレブンと同様にヤマト運輸と提携しています。そのため、ファミリーマートの店頭から発送できるのは「宅急便」であり、ゆうパックを送ることはできません。
過去には取り扱いがあった時期もありますが、現在の運用では対応不可となっています。このように、コンビニチェーンによって提携している配送会社が異なるため、「コンビニならどこでもゆうパックが送れる」わけではないことを覚えておくことが大切です。ゆうパックを送りたい場合は、ローソン、ミニストップ、またはセイコーマートを選ぶ必要があります。
ローソンでのゆうパックの送り方総まとめ

ローソンからゆうパックを発送する方法について解説しました。この記事の重要なポイントを以下にまとめます。
- ローソンはゆうパックの発送に対応している主要なコンビニの一つである
- 発送可能な荷物のサイズは3辺合計170cm以内、重さ25kgまで
- 重量ゆうパック(25kg超30kg以下)やチルド便などはローソンから発送できない
- 郵便局に持ち込む場合と同様に「持込割引」が適用され120円安くなる
- 同一あて先割引や複数口割引も利用可能
- 送料の支払いにクレジットカードや電子マネーが使える店舗が多い
- 梱包資材は基本的に事前に準備する必要がある
- 送り状(伝票)はローソンの店頭で入手できる
- 元払い伝票は青色、着払い伝票は赤色で区別されている
- 送り状の品名は「衣類」ではなく「Tシャツ」のように具体的に記入する
- フリマアプリの場合はLoppiやスマリボックスで送り状を発行する
- ゆうパックスマホ割はローソンからの発送では利用できない
- セブンイレブンとファミリーマートはヤマト運輸提携のためゆうパック非対応
- 発送後の追跡情報がシステムに反映されるまで時間がかかる場合がある
- ローソンストア100でも多くが対応しているが、ナチュラルローソンは基本非対応