コンビニでクール便は送れる?発送・受取の方法と料金を解説

クール便3 コンビニ

「家の近くのコンビニでクール便は送れるのかな?」と考えたことはありませんか。セブンイレブンやローソン、ファミリーマートといった身近な店舗で、冷凍品や新鮮な野菜などを手軽に発送、または受け取りができれば非常に便利です。しかし、コンビニ クール便の取り扱いについては、料金や持ち込みの方法、そもそもどこで出せるのかなど、分からない点も多いかもしれません。特に、通常の荷物とは異なるため、発送や受け取りに関するルールを事前に知っておくことが大切です。

この記事では、コンビニにおけるクール便の発送や受け取りの可否から、主要な配送業者のサービス内容、そしてコンビニ以外での具体的な発送方法まで、あなたの疑問を一つひとつ丁寧に解消していきます。

  • コンビニでクール便の発送や受け取りができるか
  • 主要コンビニチェーンごとの具体的な対応状況
  • コンビニ以外でクール便を送るための代替方法
  • 各社のクール便サービスの特徴と料金の比較

コンビニでクール便は送れる?基本情報を解説

クール便
  • 結局クール便はコンビニから送れるか?
  • コンビニでのクール便の受け取りは可能?
  • 冷凍品の発送で特に注意すべきこと
  • 新鮮な野菜を送る際の注意点とは
  • クール便の料金はいくらかかる?

結局クール便はコンビニから送れるか?

多くの方が疑問に思う点ですが、セブン-イレブンやファミリーマート、ローソンといったコンビニエンスストアからクール便を発送することはできません。

なぜなら、クール便の荷物は、冷蔵(10℃以下)または冷凍(-15℃以下)といった厳格な温度管理が必要とされるからです。コンビニの店舗には、お客様から預かった荷物を集荷まで適切な温度で保管しておくための専用の冷蔵庫や冷凍庫が設置されていません。

通常の荷物であれば店舗のバックヤードで保管できますが、温度管理が必要なクール便ではそれが不可能なのです。サービスの品質を維持し、荷物の安全性を確保するために、コンビニでの取り扱いは行われていないのが現状です。

コンビニでのクール便の受け取りは可能?

発送と同様に、クール便の荷物をコンビニの店頭で受け取ることもできません。

ヤマト運輸の「クロネコメンバーズ」など、一部のサービスでは不在時に届いた荷物を提携コンビニで受け取ることが可能ですが、このサービスはクール便を対象外としています。発送時と同じ理由で、コンビニには荷物を一時的に保管するための保冷設備がないためです。

また、宅配便ロッカー「PUDOステーション」での受け取りも、温度管理ができないためクール便は利用できません。クール便の荷物が届いた場合は、自宅で直接受け取るか、配送業者の営業所での受け取りを選択する必要があります。

冷凍品の発送で特に注意すべきこと

クール便で冷凍品を送る際には、いくつか注意すべき点があります。まず、クール便には「冷蔵」と「冷凍」の2つの温度帯があり、すべてのサービスが両方に対応しているわけではありません。

ヤマト運輸の「クール宅急便」と佐川急便の「飛脚クール便」は、冷蔵と冷凍の両方に対応しています。一方で、日本郵便(郵便局)の「チルドゆうパック」は冷蔵専門のサービスであり、冷凍品の取り扱いはおこなっていないため注意が必要です。

また、クール便はあくまで輸送中の温度を保つためのサービスであり、荷物を冷やしたり凍らせたりする機能はありません。したがって、発送前には必ず荷物を十分に「予冷」しておくことが求められます。一般的に、冷凍品であれば-15℃以下の状態で12時間以上、発送直前まで冷凍庫で保管しておくことが推奨されています。予冷が不十分な場合、荷物の品質が損なわれるだけでなく、他の荷物へ影響を与える可能性があるため、引き受けを断られることもあります。

新鮮な野菜を送る際の注意点とは

実家から送られてくる野菜や、旅先で購入した新鮮な野菜を知人に送る際にもクール便は活躍しますが、梱包には少し工夫が必要です。野菜は基本的に冷蔵タイプで送ります。

最も気を付けたいのは、輸送中の水漏れです。特に土が付いた野菜や、水分を多く含む野菜を送る場合は、まずビニール袋やジップロックなどに入れてしっかりと口を閉じ、水滴が外に漏れないように対策しましょう。

次に、輸送中の振動で野菜が傷つかないように、緩衝材を上手に使うことが大切です。ダンボールの底に緩衝材を敷き、野菜を詰めた後、隙間にも緩衝材を詰めて荷物が箱の中で動かないように固定します。こうすることで、デリケートな葉物野菜や果菜類もきれいな状態で届けやすくなります。クール便は温度を保ってくれますが、物理的な衝撃から守るためには丁寧な梱包が欠かせません。

クール便の料金はいくらかかる?

クール便の料金は、通常の宅配便運賃に加えて、サイズに応じた「クール料金」が加算される仕組みになっています。この料金体系は、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の3社で共通していますが、クール料金や対応サイズは各社で異なります。

以下に、主要3社のクール料金(税込)の比較表をまとめました。最終的な送料は、このクール料金に、荷物のサイズと送り先までの距離で決まる基本運賃を足した金額となります。

サイズヤマト運輸 (クール宅急便)佐川急便 (飛脚クール便)日本郵便 (チルドゆうパック)
60サイズ+275円+275円+225円
80サイズ+330円+330円+360円
100サイズ+440円+440円+675円
120サイズ+715円取り扱いなし+675円
140サイズ取り扱いなし+880円 (20kgまで)+1,330円
150サイズ取り扱いなし取り扱いなし+2,100円

※上記は2025年7月時点の情報です。料金は変更される可能性があるため、発送前に各社の公式サイトで最新情報をご確認ください。

例えば、最も小さい60サイズで比較すると、日本郵便のチルドゆうパックが最も安価です。しかし、冷凍品を送りたい場合や、120サイズを超える大きな荷物を送りたい場合は、他のサービスを選ぶ必要があります。このように、送る品物や荷物の大きさに応じて最適な配送業者を選ぶことが、料金を抑えるポイントになります。

主要コンビニのクール便対応状況と代替案

クール便1
  • セブンイレブンでの取り扱いについて
  • ローソンでの取り扱いについて
  • ファミリーマートでの取り扱いについて
  • コンビニ以外でクール便はどこで出せる?
  • 営業所への持ち込みで割引はある?
  • コンビニのクール便利用の要点まとめ

セブンイレブンでの取り扱いについて

前述の通り、セブンイレブンではクール便の発送および受け取りはできません。

セブンイレブンはヤマト運輸と提携しており、通常の「宅急便」やフリマサイトの「らくらくメルカリ便」などの発送窓口となっています。しかし、これらは常温で管理できる荷物に限られます。

クール宅急便を送りたい場合は、セブンイレブンに持ち込んでも取り扱ってもらえないため、後述するヤマト運輸の直営営業所を利用するか、集荷サービスを依頼する必要があります。

ローソンでの取り扱いについて

ローソンでも、クール便の発送・受け取りサービスは提供されていません。

ローソンは主に日本郵便と提携しており、「ゆうパック」やフリマサイトの「ゆうゆうメルカリ便」などを店内のLoppi(ロッピー)端末を操作して発送することができます。

ただし、これも常温の荷物が対象です。日本郵便の冷蔵サービスである「チルドゆうパック」を送りたい場合は、ローソンではなく郵便局の窓口へ直接持ち込むか、集荷を依頼してください。

ファミリーマートでの取り扱いについて

ファミリーマートにおいても、他の主要コンビニと同様にクール便の発送・受け取りには対応していません。

ファミリーマートはヤマト運輸と提携関係にあり、店内のマルチコピー機を利用して「宅急便」の発送手続きが可能です。しかし、やはり取り扱えるのは常温の荷物のみとなっています。

クール宅急便の発送を希望する場合は、ファミリーマートではなく、ヤマト運輸の営業所か集荷サービスを利用することになります。

コンビニ以外でクール便はどこで出せる?

コンビニでクール便を送れないとなると、どこへ持ち込めばよいのでしょうか。主な発送場所は以下の2つです。

1. 配送業者の営業所や郵便局の窓口

最も確実な方法は、各配送業者が運営する拠点へ直接荷物を持ち込むことです。

  • ヤマト運輸の場合: 全国の「営業所(宅急便センター)」
  • 佐川急便の場合: 全国の「営業所」
  • 日本郵便の場合: 全国の「郵便局」窓口(一部簡易郵便局を除く)

これらの場所には、クール便専用の保冷設備が整っているため、安心して荷物を預けることができます。各社のウェブサイトで最寄りの営業所や郵便局を検索できます。

2. 自宅などへの集荷サービス

重い荷物や複数の荷物を送る際に便利なのが、セールスドライバーに指定の場所まで荷物を取りに来てもらう「集荷サービス」です。

ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の3社とも、ウェブサイトや電話で簡単に集荷を依頼できます。自宅にいながら発送準備が完了するため、営業所まで行く時間がない方や、荷物を運ぶのが大変な方におすすめの方法です。ただし、一部の割引が適用されない場合があります。

営業所への持ち込みで割引はある?

クール便の送料を少しでも節約したい方にとって、営業所への直接持ち込みは有効な手段です。主要3社では、営業所や郵便局へ荷物を持ち込むことで「持込割引」が適用されます。

  • ヤマト運輸(クール宅急便): 1個につき100円割引
  • 佐川急便(飛脚クール便): 1個につき100円割引
  • 日本郵便(チルドゆうパック): 1個につき120円割引

このように、日本郵便の割引額が最も大きくなっています。また、ヤマト運輸では「クロネコメンバーズ」会員向けの割引や、送り状をスマホで作成する割引など、他にも様々な割引制度があります。これらの割引を組み合わせることで、さらに送料を抑えることが可能です。

コンビニのクール便利用の要点まとめ

クール便2

この記事で解説した、コンビニでのクール便の取り扱いに関する重要なポイントを以下にまとめます。

  • コンビニではクール便の発送はできない
  • 理由は専用の冷蔵・冷凍設備がないため
  • クール便の荷物をコンビニで受け取ることも不可能
  • 宅配便ロッカー(PUDOなど)での受け取りも対象外
  • クール便を発送できるのは営業所・郵便局への持ち込み
  • またはセールスドライバーによる集荷サービスの利用
  • ヤマト運輸と佐川急便は冷蔵と冷凍の両方に対応
  • 日本郵便のチルドゆうパックは冷蔵のみのサービス
  • 発送前には荷物を十分に予冷しておくことが必須
  • クール便の料金は「基本運賃」と「クール料金」の合計
  • セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートのいずれも対応不可
  • 営業所や郵便局へ持ち込むと持込割引が適用される
  • ヤマトと佐川は100円、日本郵便は120円の割引
  • 送る荷物の温度帯やサイズによって最適な配送業者は異なる
  • 梱包の際は水漏れや衝撃対策をしっかり行うことが大切
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